タオ(道)なる秘密の教え


音声: Yumiko Ema

(尹喜と伯陽の会話のやり取り)


 「無理を承知でお願いします。 風の噂で聞きました。あなたは人生最大の秘密を知っていると。 道(タオ)という究極の教えを説いていると。 何卒私にその教えを書き残して行ってください。」
 尹喜が深々と頭を下げる中、伯陽は深く何かを考えるようにゆっくりまぶたを閉じると 「わかった。」とだけ言い残してその場を去った。
 その数日後、彼は五千字余りの言葉で綴られた手紙だけを残して、どこかへと姿を消した。

 時を遡ること、およそ2500年。古代中国は、周の国でのお話し。 この置手紙こそが、現在も尚、語り継がれる東洋哲学の巨人、老タン-老子による道徳経である。



プロローグ
第1章あらゆる分離が、「現実」という名の幻想を生む
第2章人の数だけ世界がある
第3章価値があるから欲が出る
第4章空間(からっぽ)に、愛と命が満ちている
第5章生と死の向こうに
第6章「妙」は、始まりのない世界
第7章時を超えて生きる
第8章「利己」でも「利他」でもない生き方
第9章変化を受け入れ、「いま」を生きる
第10章聖なる知らんぷり
第11章万物は、空間によって活かされる
第12章むさぼるほどに、満たされない
第13章他人の目を気にする愚かしさ
第14章捉えられぬ実在
第15章混乱の時ほど、くつろぎを
第16章静寂に還れば、幻想に惑わされない
第17章指導者は、黒衣がいいね
第18章愛を見失い、情に走る
第19章理想が「いま」を拒絶する
第20章タオに抱かれる変わり者
第21章諸行無常
第22章我が身を、天に明け渡す
第23章賢者の顔は、ひとつじゃない
第24章残飯を差し出されても…
第25章大いなる母の胸に抱かれて
第26章慎重さが導く軽妙な人生
第27章はみ出し者でも、助っ人なのさ
第28章何者でもない自分
第29章タオの思し召すままに
第30章武力で平和は訪れない
第31章勝利は誇れるものじゃない
第32章川の流れのように
第33章「保有」と「充足」は比例しない
第34章夢も希望もない創造主
第35章たしかに味気ないけどさ…
第36章柔よく剛を制す
第37章無欲を欲するという罠
第38章「モラル」という名のイミテーション
第39章すべては「基盤」が支えている
第40章タオの原理は「原点回帰」
第41章あまのじゃくの世界
第42章「僕」の秘密
第43章言葉なき教え
第44章欲求不満の堂々巡り
第45章不器用なヒーロー
第46章本当の幸せ
第47章ひきこもりの美学
第48章タオの道は、手放す道
第49章罪は憎めど、人を憎まず
第50章隙すきのない人
第51章無条件の愛
第52章母のもとへ
第53章脇道が好きな人
第54章自分が変われば、世界が変わる
第55章赤ちゃんを見習おう
第56章掴み所のない人
第57章世界をひとつにしたいなら
第58章いつだってグレーゾーン
第59章ミニマリズムのすすめ
第60章タオあるところに祟りなし
第61章へりくだる力
第62章世界の宝
第63章できるかな?
第64章千里の道も一歩から
第65章政治の基本
第66章無敵の王
第67章三つの宝
第68章争わない力
第69章究極の兵法
第70章言葉の前にあるもの
第71章無知の知
第72章民と政治のいい関係
第73章お天道様はお見通し
第74章死刑の是非
第75章どっちもどっち
第76章「死」のグループと「生」のグループ
第77章「蓄え」は「余り」
第78章師匠は水
第79章「心配」せずに「信頼」する
第80章小さな理想郷
第81章タオとともにあらんことを